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老齢年金とは

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何年、何十年、何百年と、永遠に若いままで居続けることは果たして可能でしょうか? どんな人間にも等しくやってくるのが、時間の経過、つまり老化です。

力の強い者であっても、美しい者であっても、図抜けて賢い者であっても、人間は必ず老いて行きます。

年齢を重ねるということはそれだけの経験を重ねるということでもありますが、一方で、身体能力、思考力が下がっていくことでもあるのです。重たい物を持ち上げられなくなる、素早く移動できなくなる、ちょっとした距離で息切れしてしまう。

人によっては病気にかかってしまうこともあります。つまり、誰もがいつまでも若い時のように、働き、生活をするために必要なお金を稼ぎにくくなっていくのです。

日本の定年は基本的に一律とされていますが、定年退職をした後でも生活は続いていきます。収入のない状況を考え、十分以上の貯蓄や投資ができていれば良いかもしれませんが、収入がなくなれば生活は困難です。

このように、人間ならば避けられない老化、老いに伴う収入の減少をカバーするためにあるのが、公的年金制度です。中でも、老齢になってから給付を受けられるようになる年金のことを、老齢年金と呼びます。

目次

  1. 公的年金の中心
  2. どのような役割を持つのか
  3. 支払いと受給に関する条件
  4. >国民年金と厚生年金について
  5. 支払いをしていない期間がある時は

公的年金の中心

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日本の公的年金制度というのは、大きく分けて老齢年金障害年金遺族年金という種別があります。

名前だけでもなんとなく分かると思いますが、老齢年金は先ほどご説明した、老齢になってから受け取る年金。障害年金は、何らかの事情によって障がいを得てしまった場合に給付される年金。

そして、故あって亡くなってしまった人の家族に給付される遺族年金の3つです。それぞれの年金ごとに個別に保険料を支払うというわけではなく、公的年金という大きな括りの中に、異なる性質の年金がある、という考えをすると良いでしょう。

老齢年金、障害年金、遺族年金の中で、最も中心的なものは老齢年金です。障がいを持つ、亡くなってしまう方よりも、圧倒的に年金の保険料を支払い、受給条件を満たして老齢年金を受け取る人の方が多いからです。

こうした公的年金については、実際にはほとんどよく分からないという方も大勢います。ずっと会社員一筋であればほとんどの手続きは会社が行ってくれるからです。

しかし、老齢年金を生活資金として当てにしていたにも関わらず、きちんと年金について理解していなかったがために受給条件を満たせていなかったり、受給できなかったりする人も大勢いるのです。

どのような役割を持つのか

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人間は、高齢になると往時のようには働けなくなる、というのは周知の事実です。仕事を勤め上げ、老齢になった人には後は自己責任、貯金が無いものは自分の力で何とかしなさい、というのは余りにも余裕のない社会ですよね。

日本は資本主義社会であり、余裕のある人がいる一方で余裕のない人もいます。日本国というスケールで考えて、国民の生活を保障するために必要な手段として、老齢年金が大きな役割を果たします。

20歳を越えた人は、例外なく国民年金へ自動的に加入します。以後、一定以上の年数年金を支払続けた人には、老齢になってから老齢年金という形で給付が行われます。

自分で貯金し、それを引き出すのと同じだと思うかもしれませんが、重要なのは支出と収入の時間差なのです。現在の老齢年金の財源は、今、働いている世代からの保険料で賄っています。

つまり、働いている人が働けない人などを保護するようになっているのです。富める者から貧しい者にというこのシステムは、所得の再分配そのものです。

支払いと受給に関する条件

老齢年金に関して、最も勘違いする人が多いのが、保険料の支払いと受給に関する条件についてです。

先ほども少し触れましたが、老齢年金をたっちの差で受給できないといった苦情や相談は全国で起きています。

老齢年金を受け取るために必要なのは、最低でも25年以上保険料の支払いを行っていることが条件です。つまり、24年と11か月分しか保険料の支払いをしていなかった場合、老齢年金を受取ることはできません。

そして、年金の保険料の支払いは、20歳から60歳までの40年間が最大期間となります。40年間分支払いを行っている場合、65歳から最大額の老齢年金の給付を受けられます。

いくら給付されるのかは、支払った年月、つまり支払った保険料によって決まるのですが、それ以外に、受給する時代の状況にも左右されます。貨幣は信用によって成り立っており、デフレやインフレも起こりうるため、常に一定の価値を保っていないからです。

その時代における必要額が算出され、給付されます。また、老齢年金に関しては、繰り上げ受給や繰り下げ受給も可能となっています。65歳を基準として、それより前に受け取ることも、それより後に受け取ることも可能です。

ただ、年金は総額を月々で分割して受給する形になっているため、早めに貰い始めると月当たりの受給額は下がり、遅く貰うと月当たりの受給額が上がることになります。

これらの手続きは、自分で行わなければならず、繰り上げて受給するつもりが手続きをしていない、といったケースも見られます。手続きができる期間は限られており、手続き後にはやっぱり止めたというわけにはいかないため、慎重に決め、手続きに関して調べておくことが大切です。

また、そもそも老齢年金を受け取るためには手続きが必要です。意外と多いのが、定年退職後、65歳になったら自動的に銀行口座に年金が振り込まれるだろう、と手続きを忘れてしまうパターンです。

手続きに関しては手続きが可能になる前にはがきで連絡が届くので、ダイレクトメールなどと間違えて捨ててしまわないようにしましょう。

国民年金と厚生年金について

年金保険にも、国民年金厚生年金保険とがあります。簡単に言えば、会社に勤め、給料を貰っていたかどうかの違いでどちらの年金に入るかが変わります。

厚生年金の場合、保険料の半額を会社が支払います。平たく言えば国民年金の倍の保険料を支払っているというわけです。

そのため、厚生年金に加入していた人であり、なおかつ老齢年金を受給できる条件を満たしている人は、厚生年金の分増額された老齢年金を受け取ることになります。

ただし、厚生年金の加入期間が1年を下回っている場合特別支給の老齢厚生年金、というものは支給されません。逆に言えば、1年以上サラリーマンなどの形態で働き、厚生年金の保険料を支払っている場合、60歳から65歳まで特別支給を受けることができます。

支払いをしていない期間がある時は

老齢年金は、どれくらいの期間保険料を支払っていたかで支給額が決定されます。ただ、大学に通っていた、収入が少なく、年金の保険料が払えなかったなどの理由で保険料の減免手続きを行っている場合、支払い期間が短くなっていることも十分にあります。

こうした場合、現在から10年前までの年金の保険料を、さかのぼって支払うことが可能です。つまり、30歳になってから初めて年金の支払いを始めた方であっても、10年分の追納を行えば、老齢年金を満額受給できるということです。

基本的にしっかりと支払っていればその分受給額は上がりますし、その他の障害年金や遺族年金などに関しても、支払い期間は受給条件に大きく関わってくるため、追納ができる余裕がある時に支払っておく方が得策なのです。